【コロナ禍】新婚医師のアメリカ留学記【ニューヨーク州】

コロナ禍で送る海外留学新婚生活日記 (時々真面目な医療ニュースも)

新型コロナワクチン接種先進国のイスラエルからのワクチン効果の論文をみてみる

今回は前に書きました記事

「新型コロナmRNAワクチンは変異株に効くのか最新のデータをみてみる。科学誌の見方についても解説」

yambo38.hatenablog.com

 

で紹介したカタールからのデータと関連して、

同日にLancetから発表されたイスラエルからのワクチンの効果を検証したビッグデータの原著論文を紹介したいと思います。

 

Haas EJ, Angulo FJ, McLaughlin JM, Anis E, Singer SR, Khan F, Brooks N, Smaja M, Mircus G, Pan K, Southern J, Swerdlow DL, Jodar L, Levy Y, Alroy-Preis S. Impact and effectiveness of mRNA BNT162b2 vaccine against SARS-CoV-2 infections and COVID-19 cases, hospitalisations, and deaths following a nationwide vaccination campaign in Israel: an observational study using national surveillance data. Lancet. 2021 May 5:S0140-6736(21)00947-8. doi: 10.1016/S0140-6736(21)00947-8. Epub ahead of print. PMID: 33964222; PMCID: PMC8099315.

 

このLancetという雑誌も医学誌の超一流誌でして、前に記事で解説したimapct factor (IF)でみてみると60.39 (2019-2020)と、かなり高いことがわかります。

ちなみに三大生命科学誌と呼ばれる有名なCell, Nature, Scienceは大体IFが40前後ですので、それよりも高いことでこの雑誌に載る価値と意味が分かるのではないかと思います。

 

 

 

イスラエルは現在は世界の中でも感染を抑制できている国の一つで、理由の一つとしてファイザー製ワクチン(BNT162b2)接種を国内でいち早く普及させたことが挙げられています(他にはロックダウンなども要因の一つとして考えられています)

一応今現在(5/11)のイスラエルの感染状況はというと、下のサイトから全世界の国のデータが観れるのですが、

www.worldometers.info

 

イスラエルの過去1週間の感染状況(5/11)は次のようになっていました

感染者数: 336人(世界126番目)                       (日本; 38,017人 世界18番目)

100万人あたりの感染者数: 37人 (世界150番目) (日本; 301人 世界100番目)

死亡者数: 11人(世界109番目)                            (日本; 515人 世界25番目)

100万人あたりの死亡者数: 1人 (世界125番目)        (日本; 4人 世界93番目)

 

 

イスラエルはイギリス変異株が早くから入り広がっていたため、イギリス変異株(B.1.1.7)に対してのワクチンの効果の検討としても今回のデータは有用と考えられます。

 

今回も前回同様にあまり論文の内容に触れすぎると著作権侵害が気になるため、何か鍵となる図を一つ載せようと考え、どれにするか考えたのですが、同じように重要なのが複数あり迷いました🤔

今回はワクチンの効果についてのTableを引用したいと思います。

 

f:id:yambo38:20210513235749p:plain

Haas EJ, Angulo FJ, McLaughlin JM, Anis E, Singer SR, Khan F, Brooks N, Smaja M, Mircus G, Pan K, Southern J, Swerdlow DL, Jodar L, Levy Y, Alroy-Preis S. Impact and effectiveness of mRNA BNT162b2 vaccine against SARS-CoV-2 infections and COVID-19 cases, hospitalisations, and deaths following a nationwide vaccination campaign in Israel: an observational study using national surveillance data. Lancet. 2021 May 5:S0140-6736(21)00947-8. doi: 10.1016/S0140-6736(21)00947-8. Epub ahead of print. PMID: 33964222; PMCID: PMC8099315.

 Table.4 より引用

 

小さくて見づらいかもしれませんが

内容としては16歳以上の全ての年齢層において、ワクチン2回目接種から14日以上経過していると、未接種層と比較して、感染・無症候性感染・症候性感染・入院・重症入院・死亡の全ての項目において90%以上の抑制効果を認めておりました。

 

 

 

今回のこのデータはイスラエルの国のデータを解析した論文になりますが、先に紹介したカタールのデータもそうですが、こうしたビッグデータ解析を出すことは科学的・医学的に非常に有意義です。掲載されている雑誌の格からしてもやはりそれが認められていますね。

今後日本からも東洋人への効果・副反応などを調べたデータなどを出していったりすることができると良いのかと思います。

 

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